BUFFALOのLinkStation(リンクステーション)LS-WX2.0TLが認識出来なくなったということで、データ復旧の依頼がありました。
LinkStationなどのNASは、外付けUSBハードディスクとは異なり、LANコネクタが装着されています。
LAN経由で、ネットワーク上のパソコンからLinkStationへアクセス可能となり、ファイルサーバーとして利用することが出来ます。
ネットワーク経由でファイルやフォルダを共有するため、LinuxというOSが内蔵HDDのパーティーションにインストールされており、HDDが破損するとこのLinuxが起動できなくなり、外部からのアクセスが出来なくなります。
EMモードという警告が表示されます。
多くの場合、パソコンからファームウェアを更新すると直ると言うのだが・・・。今回はファームの更新では治らず。
壊れたHDDを取り外し、Windowsパソコンに接続してもファイルシステムがLinux用になっており、ファイルやフォルダを見ることが出来ません。
データ復旧には、Linuxシステムのパソコンが必要となります。
お持込でしたので、すぐに状況を確認しますと、1TBのHDDが2台搭載されており、うち1台が不良セクタが発生しておりました。
RAID0設定(ストライピング)となっており、1TBのHDD2台で合計2TBのNASとして動作していたようです。
RAID1のミラー設定であれば、壊れたHDDを取り外すだけでOKだったのに・・・。
リンクステーションのHDDを外すと中はこんな感じ↓
メーカーのデフォルト(標準)設定がストライピングだから詳しい人以外はそのまま使って、壊れた時にドヒャーとなるわけです。
RAID0ストライピングは、2台のHDDの合計の容量を1台のHDDとして動作させることが出来ます。読み書きの速度が速くなりますが、1台壊れるとデータが読めなくなります。
RAID1ミラーリングの場合は、2台のHDDに同じデータが書き込まれ、常にバックアップを取りながら作業が進んでいるイメージです。壊れたHDDだけ取り除くと正常に動作します。
2台のHDDをLinuxのデータ復旧専用マシンに接続し、RAID構成を組みなおします。
すると、ディスクに多くのバッドセクタがありますと赤くSMART表示が出ていますが、問題無くRAIDアレイを構築することが出来ました。
データは無事に救出が出来ました。
データ量が多かったので、外付ポータブルHDDにデータを移してのご返却となりました。
今回は、金曜午後のお預かりだったので、データのご返却が月曜となってしまいましたが、午前中にお預かりであれば、当日中の完了も可能です。
ご相談ください。