少し古い機種ですが、往年の名機X31が通電するが起動しないという故障です。
最初の頃は起動したりしなかったりしていたという。
まずは、マザーボードのタンタルコンデンサの容量低下を疑って、一通り交換してみる・・・。しか~し、起動しない。
マザーボードを手配して、入荷まで1週間ほど待つことに。
ThinkPadはネジの種類が多く長さがまちまちなのですが、この機種は何度も分解していますので、手慣れたものです。ネジがわからなくならない様に通常は一旦組立て箱に戻すのですが、今回は分解したままで、部品の入荷を待ちます。
1週間ちょうどで部品が入荷しました。
早速、マザーボードを交換して、起動させようとするとあれ!?パスワードを要求される。
お客様に確認するとパスワードは設定されていないという話。
設定されていたパスワードは、HDDパスワードというもので、HDD自体に設定されておりUSBの変換ケーブルなどでパソコンに接続してもデータが読めないし、フォーマットも出来ない。そもそもパソコンで正常に認識されないという厄介なパスワードです。
試しに、テキトーなパスワードを入力してみると、3回失敗すると電源を切る以外何もできなくなる。
そういうときのPC-3000UDMA Expressです。
このPC-3000、最近結構出番が多いのですが、HDDパスワードも解除してくれます。
英語のメッセージを読みながら手順通りに作業すると、無事解除できました。
Windows2000が起動しました。
バッテリーが劣化しており、充電ランプが点滅してしまいますが、HDDや、その他部品の問題はなさそうです。エラーログを確認すると、1年間起動していなかったようです。それだけ使わないでいると過放電になりバッテリーは駄目になってしまいますね。
ほとんど使用感が無い綺麗なパソコンでしたので、そのままIBMの博物館があれば展示したいほどの物でした。扱いが丁寧なのでしょう。まだまだ長持ちしそうです。